児童養護施設とは

●「社会的養護」 〜すべての子どもを社会全体で育む〜

 社会には様々な理由により、保護者がいなかったり、保護 者の適切な養育を受けられなかったりする子どもたちがいます。「社会的養護」はこうした子どもたちを、 公的責任で保護・養育するとともに、これらの家庭を支援する仕組みです。児童養護施設は、この「社会的養護」の仕組みの中に位置付けられています。

※ 児童養護施設は児童福祉法に定められた児童福祉施設であり、養護を要する児童を入所させ、これを養護し、あわせて退所した者に対する相談その他の自立のための援助を行うことを目的とする施設です。


●家庭に代わる子どもたちの家

 当学園は平成31年4月に本園舎を新築し、8名定員のホームが4か所ある施設へと生まれ変わりました。大舎制だった旧園舎とは異なり、児童居室を個室化するなどプライバシーにも配慮し、より家庭に近いかたちで生活を送ることができるようになりました。又、小規模ホームとしてみずきホーム(6名定員)、明光園(8名定員)の2か所があります。


●特別ではなく、ふつうの生活

 「おはよう」のあいさつで一日が始まり、朝ご飯を食べて歯磨きをしたら「行ってきます」と地域の学校や幼稚園へ登校します。学校が終われば部活動に参加したり、帰園後は宿題に取り組んだりします。ホームごとに食卓を囲んで談笑し、テレビを見たり、本を読んだり、思い思いの時間を過ごし、入浴してベットに入り眠りにつきます。休日は友達のところに遊びに出かけたり、友達が園に遊びに来たりします。又、一緒に買い物に出かけ、一緒に食事つくりや食事の片付けを手伝ってくれる子もいます。
 どこの家庭でも普通にみられる風景が児童養護施設でも営まれています。 


●希望や能力にあった進学・就職をバックアップ

 子どもたちは、それぞれの希望や能力に応じて中学校卒業時に進学や就職などの道を選択します。中には努力をして大学へ進む子どももいます。
 社会へと巣立っていく子どもたちは園内にある「自活訓練室」にて一人暮らしの体験を行い、社会人として必要な生活の術を身につけ、知識、能力を高められるように、さまざまな方法で自立を支援しています。


●地域の拠点として利用できる施設

 地域の子どもを一時的に預かる子育て支援短期利用事業(ショートステイ、トワイライトステイ)を行っています。(契約市町村のみ)
 関係機関と連携し地域の子どもたちのすこやかな成長に寄り添います。
 施設のもつ機能や設備を地域に開放しています。
 私たちは地域に根差した施設運営を目指しております。地域の行事等に積極的に参加させていただくとともに、地域のニーズに対応できるような施設を目指していきたいと考えています。
 
※以上は、全国児童養護施設協議会パンフレット「もっと、もっと知ってほしい児童養護施設」を参考にさせていただきました。


児童養護施設の利用手続き
 学園を利用したい児童がありましたら児童相談所(岩手県内は盛岡・一関・宮古)、町村役場福祉課、市役所福祉事務所などにご相談下さい。
 入園措置について適当かどうかは、児童相談所において決定されます。(当学園との私的な利用契約はできません)
 入園後の必要な費用は、保護者の方の収入に応じて負担することになっています。